醪造り(仕込み)

酒造りは一麹
いちこうじ
二酛
にもと
三造り
さんつくり
と表現されますが、三造りである醪造り
もろみづくり
工程が日本酒造りの本番であり、一麹・二酛で完成した
こうじ
酒母
しゅぼ
を用いて本格的な糖化とアルコール発酵を行います。

醪造りでは糖化やアルコールを造りだすだけではなく、アミノ酸や有機酸など日本酒の味わいを決める様々な香味成分が生成されます。

醪を仕込む際は酒母の酵母を薄めることなく醪の量を増やす必要があります。酒母に掛米
かけまい
掛麹
かけこうじ
と水を数回に分けて仕込み、醪の量を徐々に増やしていきます。この手法は段仕込み
だんじこみ
と呼ばれ後述する三段仕込み
さんだんじこみ
を採用している蔵元が多いです。

三段仕込み
さんだんじこみ

初添え
はつぞえ
(1日目)

酒母に添加量全体の1/7になる掛米・掛麹・水を加え櫂棒
かいぼう
を使ってよく撹拌
かくはん
させることで発酵を促します。

踊り
おどり
(2日目)

何も加えず酵母の増殖を待ちます。蔵元によっては撹拌の手を休めずよくかき混ぜる場合もあります。

仲添え
なかぞえ
(3日目)

仲仕込みとも呼ばれる二段目の仕込みとなり、初添えの倍(2/7)の掛米・掛麹・水を加えていきます。

留添え
とめぞえ
(4日目)

留仕込みとも呼ばれる最後の仕込みとなり、仲添えの倍(4/7)の掛米・掛麹・水を加えていきます。余談ですが留添えの段階で水の代わりに日本酒を加えて仕込むと、とろっとした口当たりと甘い飲み口が特徴な貴醸酒
きじょうしゅ
となります。通常のお酒ではありえない程の甘さは、砂糖や蜂蜜の添加ではなく仕込みに日本酒を使っているからというのが興味深いですね。

並行複発酵
へいこうふくはっこう

留添えから3~5週間で醪造りが本格化し糖化とアルコール発酵が促進します。日本酒は同一のタンク内で糖化とアルコール発酵を平行して行う並行複発酵という独特な発行形式で製造されます。並行複発酵については日本酒のグルコース濃度に記載しましたのでご覧ください。

醸造アルコール添加

アルコール発酵が完了した時点やそのあとの上槽
じょうそう
(絞り)直前に醸造アルコールを添加する場合があります。この醸造アルコールは糖蜜やとうもろこしなどを原料に発酵させた純度の高いアルコールで、以下のような効果により日本酒の味わいを引き立てます。

  • 吟醸香の引き出し
  • 味わいの軽快化
  • アルコール刺激の増加
  • ドライテイスト

日本酒のラベルと特定名称酒でも書きましたが、日本酒の新酒の味わいを全国規模で競う全国新酒鑑評会
ぜんこくしんしゅかんぴょうかい
で金賞をとる日本酒の多くが醸造アルコールを添加した香り高い吟醸酒や大吟醸酒となっております。

次回予告

本稿でも少し触れましたが、次回は上槽
(じょうそう)
(絞り)
について掘り下げたいと思います。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

photo by:ReadyElements